放課後、ずっと君のそばで。


「足音が聞こえたからな。トボ、トボ、トボって」


「.........」


「こんなトロそうな足音、おまえしかいないだろ」


コウちゃんは嫌みを言って、そして、静かに笑顔になった。


とても切な気に、眉を垂らして......。


「敗者復活、受かったんだってな」


突然の話題に、私は驚いた猫のみたいに、全身が飛び跳ねたような感覚になった。


「な、なんでコウちゃんがそれを知ってるの?」


私が目を丸くすると、コウちゃんは少しお尻を流木から浮かせて、ズボンのポケットからスマホを取り出した。


そして、ラインの画面を私に見せる。


「情報屋から速攻ラインきたからな」


情報屋......。

愛美か。


愛美の素早さは、情報番組に出られるくらいすごいと思う。


いつも新しいネタを持っていて、人を飽きさせない。


< 188 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop