放課後、ずっと君のそばで。
幼なじみ、か......。
愛美の言う通り、私はコウちゃんのことなら何でも知ってるつもりだった。
無表情にも種類があって、嬉しいとか、悲しいとか、他の人がわからなそう微妙な変化にも気づいていた。
だけど......。
今は違うんだ。
コウちゃんとの関係が遠くなって、コウちゃんが今何を考えているのかさっぱりわからない。
この前の海岸の出来事以来、私達の間の亀裂が広がったんだ。
修正不可能、かもしれない。
どうやったら、また亀裂を繋ぐことができるだろうか......。
「莉子、こんな時になんだけどさ......」
鞄の中から愛美が取り出したのは、一枚の紙だった。
「これ、莉子も知ってるでしょ? 7日の七夕祭り」
愛美が七夕祭りの内容の載った用紙を、私に手渡す。