放課後、ずっと君のそばで。


それを受け取って見てみると、笹に吊るした短冊を見上げる男女の絵に、『第27回七夕祭り』と記載されていた。


そうか......。もう、七夕か。


そんなこと、すっかり忘れてた。


去年も愛美と行ったんだっけ。


コウちゃんも誘ったんだけど、コウちゃん、あんまり人が多いところは苦手だからって断られてさ。


「これに真田くん誘ってみたら?」


......え?


「ごめんね、本当。不謹慎かもしれないんだけどさ......」


愛美は下をうつむき、唇を噛み締めた。


「今の莉子達、見てらんないの。すごく苦しくなるんだ」


......愛美。



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