放課後、ずっと君のそばで。
躊躇うな。
躊躇ったら、ここで終わりじゃん。
コウちゃんが塞ぎこんで部屋から出てこないんだったら、何かきっかけを作ってあげなきゃ。
それを私が出来るかわからないけど、やるだけやってみよう。
その為に、ここまで走ってきたんだから。
「おばさん......あがってもいいですか?」
「え? もちろん、いいけど」
「実は、これにコウちゃんを誘いたくて来たんです」
そう言って、私はぐちゃぐちゃになったチラシを広げて見せる。
「七夕祭り......もうそんな時期なのね」
おばさんも、私と同じ反応だった。
「コウちゃん、怪我で試合に出られないし、足がまだ痛むのに不謹慎かなとも思ったんですけど......」
「.........」
「だけど、気分転換になって、少しでも前向きに考えるきっかけにならないかなって......」
話す体に力が入る。
おばさんはしばらくチラシを見てから、私に目を向けた。
とても切ない眼差し。