放課後、ずっと君のそばで。
ドアに向かって話続けた私は、しわくちゃになったチラシを手のひらで伸ばし、そっと廊下に下ろした。
小さな風で飛んで行かないように、何度も何度もシワを伸ばしながら廊下に押し付ける。
そして、しつこいと思いながらも、コウちゃんにラインをした。
『コウちゃん、一緒に行きたいよ』
送信ボタンを押すと、すぐに部屋からピコンと軽い音が聞こえた。
やっぱり、コウちゃんは中にいる。
私の話し、聞いてくれてたかな。
私はずっとラインの画面を見ていたけれど、メッセージの横に『既読』の文字が付くことはなかった。