放課後、ずっと君のそばで。
「はい......。屋台は最後にします」
私が小声で言うと、隣に立っていた立花くんがクスクス笑った。
短冊の笹があるのは、境内の横。
この日のために、大きな立派な笹が用意され、その横には短冊に願い事を書くためのテーブルがあった。
もうすでに人だかりが出来ていて、私達の分の短冊が残っているかソワソワする。
ようやく私達の順番が回ってくると、それぞれ好きな色の短冊を手にとった。
そして、テーブルに置いてあるペンで願い事を記入していく。
「白石は何を書いたの?」
立花くんが、私の短冊を覗き込んでくる。
「私は......これかな?」
〝普門館に行けますように〟
そう書いた短冊を立花くんに見せる。
「やっぱり。それしかないよな」
ニヒヒと笑う立花くんも、私と同じ願い事だった。
本当は、コウちゃんがもう一度グラウンドに立てますようにと書きたかったけれど、みんなが見ている分、それは書き辛かった。