放課後、ずっと君のそばで。


私を見たコウちゃんの目線が、ゆっくり、立花くんと繋がれた手におりていく。


私はサッと手を離した。


ドクドクドクドク。と、心臓が痛く脈打つ。


見られた!


コウちゃんに、立花くんと繋いだ手を見られた......。


何故か罪悪感に襲われ、私は目を泳がせる。


いや、そんなことはどうでもいい。


どうしてコウちゃんがここにいるの?


私が誘っても何にも返事がなかったのに。


それに、コウちゃんはこんな人が多い場所は嫌いなのに......。


「真田、悪い......」


コウちゃんに言ったのは、最近クラスで一緒にいるグループの男子だ。


4人は、ばつが悪そうに唇を噛んで、コウちゃんを見ている。


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