放課後、ずっと君のそばで。
学校を出ると、住宅街の街灯がチカチカと点灯し始めた。
車が2台通れるか通れないかの広さの道路に、二人肩を並べて歩く。
私たち以外にも、部活帰りの生徒数人が、私たちの先を歩いていた。
「そういえば、今日部活遅く参加したの?」
私が聞くと、コウちゃんは自転車を押して前を向いたまま「うん」と短く答えた。
「何かあったの?」
「別に? 俺も自主練してただけ」
「そっか、自主練か。すごいね、コウちゃんは」
私も前を向いたまま言う。
カラカラカラと、車輪の音が住宅街に響く。
「もう十分うまいのにまだ自主練するなんて」
「うまくなんかねぇよ。まだまだだよ」
「うまいよ。校長先生だって言ってたじゃん」