放課後、ずっと君のそばで。
「はい、お疲れ様」
休憩中、コウちゃんが水道に来ないかなと思い窓際で涼むふりをして立っていると、背後から立花くんに声をかけられ振り返った。
立花くんは麦茶の入った紙コップをふたつ持っていて、そのひとつを私に差し出す。
「ありがとう」
立花くんから受け取ってすぐに口に含むと、冷たい麦茶がスーっと体温を下げていき疲れが薄れていった。
「はーっ、天国」
私が大袈裟に言うと、立花くんがクスクスと笑う。
「なんか、去年より暑くない?」
「やっぱり!? 私もそう思ってた」
「練習もいつも以上にスパルタだったし」
立花くんが脱力したように、首をぐるっと一周回す。