放課後、ずっと君のそばで。
「飯食ってからだと風呂が面倒臭くなるよな」
立花くんがコウちゃんに言う。
コウちゃんは、『そうだな』と素っ気ない。
コウちゃんが立花くんのようによく話をするタイプなら、男子ふたりに会話を任せられるのに、コウちゃんは会話を続かせないタイプだ。
いつも短く答え、会話が終了してしまう。
板野さんも普段あまり話さないし、私も、今は何を話題にしたらいいのかわからない。
ただ食べることに集中するしかなく、ボリュームたっぷりのハンバーグを黙々と食べた。
口は動かしているけど、神経は隣のコウちゃんに集中していて何も味がわからない。
コウちゃんは、さっき私の唇を触ったこと、何か思っているのかな。