放課後、ずっと君のそばで。


「飯食ってからだと風呂が面倒臭くなるよな」


立花くんがコウちゃんに言う。


コウちゃんは、『そうだな』と素っ気ない。


コウちゃんが立花くんのようによく話をするタイプなら、男子ふたりに会話を任せられるのに、コウちゃんは会話を続かせないタイプだ。


いつも短く答え、会話が終了してしまう。


板野さんも普段あまり話さないし、私も、今は何を話題にしたらいいのかわからない。


ただ食べることに集中するしかなく、ボリュームたっぷりのハンバーグを黙々と食べた。


口は動かしているけど、神経は隣のコウちゃんに集中していて何も味がわからない。


コウちゃんは、さっき私の唇を触ったこと、何か思っているのかな。


< 264 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop