放課後、ずっと君のそばで。
「お、まだ持ってたのか、これ」
コウちゃんの目線がタンスの上に行き、目を丸くした。
手にしていたボールを静かに床に置くと、立ち上がってタンスへ近づく。
A3サイズの画用紙を半分に折って作った、私達の夢を書いた物。
半分にコウちゃんの夢、そしてもう半分には、私の夢。
小学低学年の時にウチで書き、叶うようにこうやってタンスの上にバランスをとって立てていた。
高校に入ってからは机の引き出しにしまっていたんだけど、最近なんとなく、また引っ張り出したんだ。
「懐かしいな」
そう言って、コウちゃんが手に取った。
もう、少しだけ黄ばんだ画用紙。
そこには、
『サッカー部のキャプテンになる!!』
『大好きなトランペットをずーっと続けて、フモンカンに行く!! ぜったいに!!』
今よりももっと幼く、いびつな文字で大きく太く書いてある。