放課後、ずっと君のそばで。
4時間目の体育の授業。
グラウンドで男女に別れ、クラスマッチの練習をした。
ジャージを上下来ていたけれど、晴天の今日はとても暑い。
サッカーボールを追いかけて広いコートを走り続けているんだから余計暑くてクタクタだった。
私は紺色のジャージを肘まで捲り、手首につけていたゴムで、髪をひとつにまとめる。
その間にも、クラスメイトの女子達は、サッカーボールを器用に操り走っていた。
「パース!!」
愛美の元気な声があがった。
髪を結び終わり目を向けると、私達のチームが攻め込んでいて、ゴールの前で愛美がパスを求め片手を上げている。
体育の時間や放課後の練習で、少しだけ自信がついたみたいだ。
チームの女子から愛美にパスがまわり、愛美が足で受け取る。
前はボールを足で止めることすら難しかったのに、今では難なく足におさめていた。
そして、相手チームに囲まれる前に体勢を整え、足を蹴りあげる。
「愛美~!! いけ~!!」