放課後、ずっと君のそばで。


「ごめん。私はただ、こんな莉子を見たのは初めてだったから」


「.........」


「去年の今頃の莉子は、もっと部活を楽しんでたし、オーディションを心待にしてたよ」


愛美は私を見ずに言った。


愛美も内心苛立っていたのかもしれない。


お弁当を食べるスピードが早かったから。


だけど、愛美は私を残して立ち去ろうとはしなかった。


それが、愛美の優しいところ。


私、何やってるんだろう......。


今の私は、完全に負のオーラが漂っている。






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