だから、お前はほっとけねぇんだよ

えーっと。

特製モンブランと、チーズケーキと……


取り出したケーキを丁寧に箱に入れて、レジを打つ。



「1980円になります」


「はぁい」



……あたしはハッと思う。


ケーキって売れ残ったらどうなるんだろう、と。

それってタダなんじゃないか、と。



「あーーーー‼‼」


「「っっ!?」」



突然大声をあげたあたしを見た2人組は、仲良く肩をビクンとさせた。



思いついた‼‼

琥侑のお礼!



「ヒメちゃんうるさいよー!」



ふいに厨房から琥侑のお父さん、俊太さんの声が飛んでくる。

その声を合図に、理英子さんがあたしの所へやってきた。



「ヒーメーちゃぁん……?」


「わー‼……す、すみません」

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