だから、お前はほっとけねぇんだよ
あたしは鬼ババアの様になっている理英子さんに苦笑いを見せ、お客さんにケーキを手渡した。
「あ、有難うございましたぁ~」
「……まったく、調子良いんだからっ」
ぶつくさと文句を言いながら横目であたしを睨む理英子さん。
や、やばぁ~い……‼
「そうだッ!理英子さん、残ったケーキってどうしてるんですか?」
空気を変えようと、あたしは理英子さんに違う話題をふる。
「……残ったケーキ?そーねぇ……捨てるか、食べるか……だね」
……やっぱりそーなんだ。
じゃあ……イチかバチか‼
「ぁの!お願いがあります‼」
興奮気味に、前のめりになって理英子さんにそう言った。
「え……な、なに?ヒメちゃん……」
……そんなあたしに、理英子さんが引き気味になってる事なんて構わなかった。