だから、お前はほっとけねぇんだよ

「……お礼は?」



お店のテーブルに座ってあたしのあげたモノを見つめる琥侑。



「だからコレだって。何度も言ってるでしょ?」



随分と暗くなってしまった琥侑を見て、あたしはキョトンと首を傾げる。



「ありえねーだろ!お礼がウチのケーキって‼」



……その通り。

あたしが考えた、お金が掛からなくて超ナイスな贈り物はココ『La chérie(ラ・シェリエ)』の売れ残りのケーキ。


そして、売れ残ったケーキからあたしが厳選したのはショートケーキ。



……ここのショートケーキ、最高なんだよ?



「いいじゃん‼おいしいんだし。そんなの琥侑が1番わかってるでしょ?」


「だからってよりによってコレはねーだろ‼」



喜んでくれると確信していたあたしは、一気に不機嫌になった琥侑に驚く。



うそー?

絶対良いプレゼントだと思ったのに……

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