だから、お前はほっとけねぇんだよ
PiPiPi……
耳を覆いたくなるほどの目覚まし時計の音で、あたしは目が覚めた。
「ん゙ー……」
うめき声とも取れるような声を出し、目覚ましを止めた。
……気分はサイアク。
むくっと布団から起き上がってみるものの、なかなかベッドから降りれない。
……ふと、壁にかけてあるカレンダーに目が留まる。
今日の日付けには、“バイト*10時~16時”という文字。
「……バイト、行きなくないな」
行けばきっと……琥侑と会う。
昨日あんなことがあって、どんな顔して会えば良いかなんて全然分からない。
このまま逃げ続けられることじゃないって解ってる。
だけど……