だから、お前はほっとけねぇんだよ

「ちょっと、相談があって……」


「あれ、俺なんかでいいの?相談相手」



がっくんは椅子に座ると、すぐさま呼び鈴を鳴らした。



「あ、もしかして琥侑のこと?」


「っ‼」



何か超能力があるのかなって思うほど、がっくんはスパッとあたしの心を読み取ってしまう。



「な、何で分かるの……」


「だって昨日、ヒメちゃん追いかけて琥侑はバスから降りちゃったし、何かあったのかな?って思って」



そう言った最高の笑顔のがっくんを見て、今更だけど相談相手に選んだことを後悔。




「ご注文はお決まりでしょうか?」



そうこうしてる間にやってきた店員。

これまた最高の笑顔だったので、あたしは顔をしかめた。

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