だから、お前はほっとけねぇんだよ

「む、向き合えって言われても……どうすれば向き合えるの?」



あたしは眉をハの字にさせてがっくんに問う。

だいだい向き合うって具体的に何なわけ?



「俺に言ったみたいに、琥侑にも素直になりなってことだよ」


「ぶッ!?」



がっくんの発言に、あたしは飲んでいたアイスコーヒーを噴出しそうになる。



「な、何それっ……」



あたしを動揺させたがっくんはというと、注文した『3色そうめん』をバクバク食ってやがる。



「それって告れってことじゃん‼‼」


「まあ単純にそう言う事だね」



声を荒げるあたしをがっくんはチラ見して、サラッと爆弾発言。


なー!?

ムカツク‼



「そんな簡単に言うけど並大抵の勇気が必要なんだからね!?」



ぶつくさ文句を言いながら、あたしはストローでアイスコーヒーの氷をグルグルとかき回す。

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