だから、お前はほっとけねぇんだよ
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「すぐ元気になって良かったわー‼」
あたしの両手を掴み、ブランコみたいに大きく揺らすのは理英子さん。
「もーヒメちゃんが居なくて、おばさんすっごくすっごく寂しかったわぁ」
「は、はぁ……」
「男ばっかりでむさ苦しいったらありゃしない。やっぱり女の子という花が必要よ」
「ね?」と可愛らしく笑う理英子さんは、なおもあたしの腕をブランブラン揺さぶる。
「あ、あはは……」
腕も痛み出してきて苦笑いしかできない。
マジで痛いんですけど……。
「おいババア」
ビクンと肩が上下したのは腕の痛みのせいじゃなくて、緊張があたしを襲ったから。
声の主は分かる。
間違えるわけが……ない。