だから、お前はほっとけねぇんだよ
「こ、琥侑……?」
琥侑の鼓動を感じながら、あたしは小さく呟いた。
琥侑……あたしと同じ。
今すごくドキドキしてる。
上を向こうとするが、琥侑に頭を押さえられていて動こうにも動けない。
ねえ……
ほんと、どうしたの?
と、ふいに琥侑が耳元に近づく。
「……俺はよ」
「っ……」
琥侑が言葉をこぼすと、吐息が耳にかかってくすぐったい。
「好きな奴としかキスしねぇんだよ」