だから、お前はほっとけねぇんだよ
「お世話になりました」
開店まで1時間をきったお店で、あたしは深々と頭を下げた。
そんな様子を見て、微笑んだのは理英子さん。
「あらーいいのよ別に。こっちこそ大した事してあげれなくてゴメンなさいね」
「い、いえ……そんな事……」
あたしはしどろもどろになりながら言葉をこぼす。
昨日のこともあって、理英子さんと顔を合わせると何だか気まずい。
『琥侑があたしの事、好きかわかんないのにキスしたくなかった……』
……なんて、
恥ずかしーいあたしの告白聞かれちゃってるわけでしょう?
ほんっとに
サイアクなんですけど‼
「……なぁ」