だから、お前はほっとけねぇんだよ
*****
……遅い。
琥侑に「家に帰ってな」と言われ、あたしはソワソワした気持ちで琥侑が来るのを待っている。
てんちゃんの事殴ったりしてないかな?
だって琥侑……意外に短気だし……。
……あ!
でもそんな事しないとか言ってたよね?
あたし彼女なんだし信じないと‼
「はぁ…」
深く溜息を吐いて、ベッドへ寝転んだ。
ふと左手を見ると、お祭りの日に琥侑からもらった指輪が光っている。
何だか胸がギュってなって、琥侑に会いたくなった。
……琥侑、
早く迎えに来て。
泣きそうになるのを堪え、左手をおでこに当てた。