だから、お前はほっとけねぇんだよ
名前を呼んできたのは、あたしがハブられている『マリカちゃん』率いる4人組。
引きつった笑顔のマリカちゃんは頭に『怒』マークを付けている。
取り巻きの3人もかなりダークなオーラを出していて何だか恐ろしい。
「ちょっといいかな?」
――チーン……
今日はついにシメられそうです……
連れて来られたのは人気の少ない屋上。
あたしの気持ちとは裏腹に、空は雲ひとつ無い快晴。
そこであたしは壁と4人に挟まれ、マンガのヒロイン状態になっている。
……今時こんな事ってあるワケ?
第一、こうやって呼び出す場所間違えてるでしょ。
危機の度合いが高すぎると人はおかしくなるんだろうか。
意外と頭の中は怖いくらい、かなり冷静。
「呼び出された理由、わかってんでしょ?」
「ま、まぁ大体は……」
体は正直で声はカタカタと少し震えている。
……ど、どうしよぅ。