だから、お前はほっとけねぇんだよ
『俺が信じられないわけだ?』
新学期になりました‼
あんなに目まぐるしかった夏休みもいつの間にやら過ぎていき、残ったのは膨大な量の宿題のみ。
……基本、あたしはお盆前には宿題を終わらせる派だけど、今年の夏はそうもいかなかった。
琥侑とてんちゃんのアレコレもあったし、バイトも全力で頑張っちゃったし……。
そんなこんなで、あたしは休み明けの居残り組になってしまった。
こんな事、17年生きてきた中で初だよ……
「姫ー瑚‼」
居残り開始当日。
休みが明けた後も、ゆっちはテンションが高い。
「あ、ゆっち」
そんなゆっちと対照に、自分の席でうつ伏せてダウンしていたあたし。
「今日の放課後からなんでしょ?居残り勉強」
「ぅん……」
シュンっとしょげたあたしの頭を撫でながら、ゆっちは優しく微笑む。
「大丈夫、頑張れば1週間で終わるよ」
「ゆっち……」
嗚呼……
やっぱりゆっちはアタシのオアシスだよ……。
あーんな意地悪で人を小バカにするアイツとは大違……
「え、何お前。宿題やってなかったわけ?」