だから、お前はほっとけねぇんだよ

「そんなに心配なら本人に聞いてみれば良いのに。“アタシのどこが好き?”って」


「んな゙……!?」



にんまりと笑うゆっちの言葉にあたしは仰天して、口をあんぐり開けた。



んな事恥ずかしくて聞けるかよ‼




「そんな事で悩むなんて姫瑚も幸せですねー」


「幸せって……っもぉ!」



きっとゆっちにはこの悩みを理解してもらえないと思い、あたしはそれ以上何も言わなかった。













「うわぁーでっかー」



……きっとここに来た人はこの一言しか出ないと思う。



目の前にそびえ立つのは大きな大きなお寺。

そして周りには鹿が群がる。



それはまさしく、

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