だから、お前はほっとけねぇんだよ

思わず声を荒げたあたしを、琥侑は不機嫌そうに見る。



「うっせーな、お前こんな近くで大声出すなよ」


「ご、ごめんなさぃ……」



……て、

謝ってる場合じゃないっての!



別行動!?

それって班の人と別れて二人きりって事だよね!?


やばいから!まずいから!

心臓持たないから‼




「いいんじゃなーい?俺さんせーい」



……がっくん!?


にへらと、いつもの調子でそう言ったがっくんを、あたしはギョッと驚いた目で見る。



「じゃあ……6時にホテル集合だから、ここで5時半に一旦集合しよ?それで良い?」


「あぁ」



ペラペラとゆっちが話すことに、無表情で答える琥侑。



琥侑、いったい何考えてるの……?



琥侑に不安を抱きながら、されるがままにあたしは琥侑と別行動をすることになった。

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