だから、お前はほっとけねぇんだよ

「ざいあぐ……」


あたし、琥侑の事なんてミジンコサイズ以下も好きじゃないのに……。


あたしが好きなのは……


『じゃあねヒメちゃん!気をつけてね』



あたしはなっちゃんに握られた右手を見てムフフ、と幸せ笑い。




「おい、何笑ってんだよ。気持ちわりぃ」


隣の席から聞こえる大嫌いな声。


出たっ‼

屁理屈大魔王、琥侑‼‼



「気持ち悪いって何よ‼あたし笑ってただけじゃんっ」


「その笑い方がキモいんだよ。ニヤニヤして……」


キモっ……?



「ふんッ‼」


琥侑のせいで幸せだったのが台無し‼





「あ、そーいえばヒメ、数学のノート集めて職員室持ってっとけよ」


「え?琥侑も行かないの?」


「……面倒くせぇだろうが」



むっきぃいぃいぃッッ‼

やっぱムカつくーーーー‼‼

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