だから、お前はほっとけねぇんだよ
――ガチャッ
ドアの開く音がして、あたしはそちらへ振り向く。
「こ、琥侑……」
お風呂上りで濡れた髪と少し火照った頬が妙に色っぽい。
そんな琥侑に思わず息を呑んでいると、琥侑はチラリとあたしを見る。
その視線が恥ずかしくて、あたしはサッと目を逸らした。
「あ、あたしもお風呂入ってくるね‼」
あたしはそう言うと、まるで瞬間移動したような速さで風呂場へ直行。
バタン!と大きな音をたててドアを閉めると、何だか急に力が抜けてへにゃっと床へ座り込んだ。
別に何かしたってわけじゃないのに、息はあがり全身がバクバクと脈打っている。
……やばいよ。
恥ずかしいとか、心の準備とか言ってる場合じゃないよコレは……。
す、好きすぎて……やばい。