だから、お前はほっとけねぇんだよ

「琥侑……」


あたしは嬉しくて、思わず涙がこぼれた。


そんなあたしに琥侑は優しく微笑むと、頬に伝う涙の筋にそっとキスを落とす。



「バーカ、なに泣いてんだよ」


「ゔっ……だって、琥侑が嬉しいこと言うからでしょう?」



グズグズとベソをかきながら、あたしは琥侑に言う。

するとふいに、視線がぶれた。



「……ぁ?」



気がつけば、琥侑の胸の中。

驚いて目を見開いた。



「前から思ってたけど……

そうゆうのって計算なワケ?」


「は?」



琥侑の言っている意味が全くわからない。

あたしはグッと眉を中央に寄せた。



「お前のやることなすこと、全部ツボなんだけど」


「ひゃ……っ」



琥侑は耳元で甘く囁く。



それから琥侑は優しく微笑み、あたしの唇にキスを落とした。

……しっとりと柔らかいキス。



確かめるかのように何度もキスをした後、琥侑はあたしをゆっくり押し倒す。


そして見つめ合い、琥侑の顔が徐々に近づいてきたのであたしは目を閉じた。

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