だから、お前はほっとけねぇんだよ
ドォンッ‼♪~♪~♪
「「っっ!?」」
静かな部屋で鳴り出した着信音に、心臓が飛び出るんじゃないかってくらい二人して驚いた。
「悪い、俺のだ」
「う、ううん……出れば?」
あたしは苦笑いしながら、琥侑に電話に出るよう薦める。
「珍しい……ガクからだ」
「へ?がっくんから?」
「あぁ」
琥侑は通話ボタンを押し、スマホを耳に当てた。
『ごぅらぁああ‼‼
佐賀里ぃー‼どこにいやがるぅう‼‼』
スマホを耳に当ててないあたしにでもハッキリ分かる大声量。
琥侑は顔をしかめて勢い良くスマホを耳から話した。
「ッぅわ!?この声……まさか益森?」
「っえ‼益森先生!?」
益森先生というのはウチの担任。
話が長いという事でちょっと有名な先生だ。
『その声……やっぱり観月と一緒か‼』