だから、お前はほっとけねぇんだよ
「やっぱりな」
しらっと、バカにしたような目で先生はあたし達を交互に見る。
「けど、益森が思ってるよな事は一切してない」
すると先生の目の色が変わった。
「……嘘だろ?」
「男として恥ずかしいような事、俺は嘘で言わない」
「そうか、じゃあ本当なんだな」
何よこの変な会話ー!
恥ずかしいにもほどがあるわ‼‼
「俺は自分の行動に後悔はしてねぇ」
……え?
ふいの発言に驚いて琥侑の顔を見ると、琥侑は強い瞳でまっすぐ益森先生を見ていた。
「だからラブホに行った事は謝らない」
「……琥侑」
琥侑の言葉といい、目力といい……何だかあたしはグッときてしまった。
「ほんと……佐賀里には敵わないな」
フッと笑みを零し、先生は机に置いてあったタバコに手を伸ばす。