だから、お前はほっとけねぇんだよ
「あ、あぁ……そうだな」
さっきのホテルの事もあり、何だかぎこちない表情の琥侑。
「じゃあな」
「あ……待って‼」
自分の部屋へ戻ろうとする琥侑のブレザーの裾を、あたしは慌てて掴んだ。
「今日は楽しかった‼」
「は?」
「まぁ……ハッキリ言って良くない事だったけど、あたしも後悔してないよ。だって……」
お守りを交換してくれた事も、ホテルで言ってくれた事も……全部全部
「嬉しかったから……」
だから後悔なんてしてない。
……あたしは琥侑の肩に頭を乗せ、小さく呟いた。
「ヒメ」
名前を呼ばれ、顔を上げる。
すると……、