だから、お前はほっとけねぇんだよ
ケーキ作りの……練習?
「今日もしてるんじゃないの?……ほら」
莉那さんは厨房を指差す。
あたしは莉那さんに促され、こっそりと厨房を覗いてみた。
「……ほ、ほんとだ」
そこには確かにケーキに何か乗せている、後ろ姿の琥侑が見える。
後ろ姿でもわかる、琥侑のいつに無く真剣な姿。
「どうして……」
「さァ?何か目覚めちゃったのかなー?」
わははと笑う莉那さんは、「じゃあね」と言って家へと続くドアへと消えて行った。
「…………」
琥侑、頑張ってるなぁ……
あたしは気付かれないように琥侑に近づき、後ろからチョンチョンと肩をつついた。
「こーうっ‼」
「ぉわっ!?」
その時だった。
――グチャッ