だから、お前はほっとけねぇんだよ
「笑わないから‼……言ってみてよ」
まぁ……
琥侑の理由次第だけどね。
「実は俺、パティシエになるのが夢なんだ」
パッ……!?
パパパッッ
「パティシ……!?っごほごほ‼」
「おい!大丈夫か!?」
ギョッと目を見開いた琥侑は、すぐさま近くにあったペットボトルをあたしに差し出す。
「だ、大丈、夫……」
あたしはむせ返りながら、受け取ったペットボトルに口を付けた。
「どーせ似合わないとか思ったんだろ」
「ち、違……ちょっとビックリしただけ……」
あたしは再び咳き込みそうになるのを押さえ、琥侑にものを言う。
「似合ってる……すごく」
精一杯の気持ちを込めて琥侑を見つめると、琥侑は照れたように視線を逸らした。