だから、お前はほっとけねぇんだよ
「もう遅いし、送るよ」
「え、ホント?じゃあ……よろしくお願いします」
あたしが深々と琥侑にお辞儀をすると、琥侑の横にいた俊太さんがプッと噴出した。
「何か付き合いたてのカップルみたいだな、お前ら」
「あはは」
付き合いたてって……
あたしら付き合って3ヶ月も経ってんですけど。
「ほら、行くぞ」
「うん。
……あ、やば。トイレにスクールバッグ忘れちゃった。ごめん待ってて‼」
あたしはそう言って、店の奥にあるトイレへと小走りした。
「えーと……
あ、あった‼」
洗面所の隅に堂々とおいてあるスクールバッグを肩にかける。
そしてパッと鏡を見ると、髪が乱れてる事に気が付いたあたしはササッと手ぐしで髪を整えた。
「っよし‼OK」
そして、琥侑の元へ向かうためにトイレの重いドアを開けた。