だから、お前はほっとけねぇんだよ

「ゆ、ゆっち……」



恐る恐る振り返ってみると、そこには鬼の形相をしたゆっちが仁王立ちで君臨していた。



「あんた一体どんだけ遅刻すれば気が済むの‼もう来ないかと思っちゃったじゃん」


「ご、ごめんなさぃ……」



2年ぶりの再会だというのに、ギャンギャンと怒るゆっちにあたしは小さく謝る。




「まぁ、最終的にはちゃんと来てくれたし……良かったよ」



がっくん……‼


大人になったがっくんは心も広くなったらしい(元から狭くなかったけど)。



「おーい。タカシー」


「はいはーい」



あたしたちの知らないがっくんの知り合いに呼ばれた彼は、手をあげてそれに答える。



「ごめんね、そろそろ行くよ」


「うん。お幸せに‼」



あたしが笑顔でそう言うと、「ありがとう」と言うかわりにがっくんは微笑んだ。



いーなぁ……幸せで。

あ、幸せと言えば……。



「そーいえば、なっちゃんは?どこに居んの?」



なっちゃんとは卒業以来、全然会ってない。

2年前、最後にゆっちに会った時にはラブラブは顕在していた。


将来二人は結婚でもすんのかなぁー?

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