だから、お前はほっとけねぇんだよ
でも、あたしはあたしなりにこの6年間頑張ってきたつもりだ。
琥侑と離れ離れになった後、あたしは勉強に目覚め、4年大学まで進む事もできた。
そのおかげで、今はそれなりに良い会社に就職する事もできた。
……まぁ、
外国でも有名な一流パティシエになった琥侑と見比べると、あたしなんて霞んでしまうけど。
「……はぁ」
あたしは6年たった今でも琥侑の事が好きで……。
しかもその気持ちは6年前よりも大きなものになっている。
でも……
この気持ち、どうすればいいの?
どこにぶつければ良いの?
琥侑はもう……あたしの隣には居ないのに。
ねえ、
会いたいよ……琥侑。
「……っう」
抑えきれない衝動が、涙となって零れた。