だから、お前はほっとけねぇんだよ
「お、おう……」
「何照れてんのよ、アンタはっ‼」
ゆっちは呆れた様子でてんちゃんの頭をポカッと軽く叩いた。
さすがツッコミの天才、ゆっちッ‼
叩き方が芸人並みです。
「ってぇー‼照れてなんかねーよッ!」
ゆっちに叩かれたてんちゃんは、ゆるいパーマのかかった茶色の髪を整えている。
その顔はほんのりピンク色に染まっていた。
……照れる?
さっきの会話のどこで?
……変なてんちゃん。
「ま、こんな奴置いといて早く教室行こッ」
「はぁ~い、ゆっち」
「おいおい‼俺も同じクラスなんだけどッ!?」
あたしはゆっちに手を引かれて新しいクラス、3組へと向かった。