だから、お前はほっとけねぇんだよ
……な‼
「何言ってんの!?琥侑には彼女居るんだから無理に決まってんでしょ‼」
あたしはふんっと鼻を鳴らし、ゆっちから顔を逸らした。
「あれ?その噂、信じてなかったんじゃないの?」
「それがそうもいかないのよ。アタシも琥侑の彼女さん目撃したの!」
あたしはクラスの人に聞こえないように小声で話す。
……だって、
彼女のこと、琥侑が自分から言わないって事は言いたくないのかもしれないし。
「えー本当?明らかに佐賀里くんフリーっぽいのに……」
「でも見たんだもん‼」
まだ信じてないゆっちに、あたしはブーっと頬を膨らます。
「まあ頑張んな!あたしは姫瑚のこと応援する‼」
「わっ!」
満面の笑みでポンッとあたしの背中を叩いてくれたゆっち。
……ありがとう。
やっぱりゆっちは心強いね。
「それはそうと、姫瑚どうする?」