にぶんのいち〜友達だと思ってた彼〜
じゃあ時間もつぶしたし、そろそろ出るか
彼はそう言って歩き出す。

歩き出したと思ったら彼の足が止まる。

「ねぇ、麻衣?プリクラ、撮ろうよ」

「えっっ⁉︎」
突然すぎる提案に映画館の時よりも
すごい声を出してしまった。

「さすがにそれはだめだよ〜」
春人のことも考えて断る。
本当は撮ってみたいけど。

「さっきオレンジジュース飲んでないなー」
彼はそう言って私を見つめる。

なんだ、隼人くん気づいてたのか。
そう言われると「わかったよ」
こう答えるしかない。

いや、そう言われるとじゃない
私も隼人くんと撮りたかったんだ。
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