にぶんのいち〜友達だと思ってた彼〜
まるで最初から狙っていたかのように
きれいに誘いに乗ってしまった私は
2人でプリクラ機の中に入る。

やっぱり恥ずかしいよ〜

素直に恥ずかしかった。
まさかこんなことになるなんて。

3,2,1…パシャ!
落ち着かないまま1枚目が撮り終わる

3,2,1…パシャ!
近いよ、今までにないくらい隼人くんの
顔が近くにある。

3,2,1…パシャ!
隼人くんが目を合わせてくる
どうしよう…絶対私の顔おかしいよ。

「次は最後の1枚だよ〜
カメラの前でキスしちゃおう!」
機械がそんなことを言っている。

そんなのできるわけないじゃん
そう思って私はカメラを見つめる

3,2,1 私の唇に柔らかい感触が残る
パシャ!

「ごめん、したくなっちゃった」

私は恥ずかしくてなにも答えられない。

でも感じてしまった。

「いやじゃない」

私たちは微妙な空気のまま
ゲームセンターを出て家へ向かった。
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