魔法と不気味な洋館の少女。
白猫についていき、森付近の所まで来た。
ここで、何をするんだろう。
けど、白猫は森のなかをどんどん進んでいく。
まだ、奥まで行くの?
ここでか、という具合に止まり、上を見上げると。
大きな、大きな家だ。
屋根は赤色で壁はきれいな白色。
これは誰のだろう。
「ここが君の家だよ」
白猫は振り向いてあたしの方を向いた。
少し、ドキッとびっくりしてしまった。
ここが?あたしの家・・・?
じゃあ、今までの家にはもう戻らなくていいの?
けど、何処だって同じでしょう。
あたしの病気を受け止めてくれる場所なんでないもの。
「ここは、魔法の家。君の思い通りさ」
・・・・・・?
あたしの思い通り?
「ようこそ、少女よ」
出迎えてくれている?
そして、貴方は誰?
「ボクの名前はシロ」
目の前にあった光景は猫ではなく、美形な、綺麗な男の人。
髪は銀白で目は青くて淡い。
そう、白猫のよう――・・・。