魔法と不気味な洋館の少女。

ちらっと見たってシロは不敵な笑いしかしない。

ちょっと、そんなの苦手だけど。


「そろそろ、食事にしようか」


そういわれ、部屋を出たらおっきなテーブルクロスが引かれて、絵の「最後の晩餐」のような部屋だった。


「さぁ、ここに座って」


シロが指を指したところに近づくと椅子が「ズズ・・・」と音を立て、座れるようになった。

ほんと、すごい。


「シェフ、食事を」


シロが言う先には、人・・・とは言いたいが、人ではない。


身長とか人間が着る白い服も身にまとっているが。


彼は透明だ。

透き通ってた。

綺麗く。


「・・・・・・・・・」


シェフの長い帽子のてっぺんが見えた。

多分、分かったと言っているのだろう。


けど、あたしは一つのことに目がいった。


白い、お花。


「ああ、これ?薔薇だよ」


ばら。

綺麗な言葉。


白色の薔薇。


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