GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
vol.4
後悔と別れ
*****
温かくて気持ちいい。
物凄くフカフカと心地よくて、眼を開けたくない。
多分……ベッドだ。
でも私のベッドじゃないのは分かる。
だってこんなに寝心地良くないし、匂いだって違うもの。
この匂いは……かいだことある。知ってる匂いだ。
爽やかで、だからって柑橘系じゃなくて……嫌いじゃない。
むしろ、好き。
律かな?
いや、律じゃない。律は……匂いがしなかった。
それに、それに律とはもう……ダメになって……ダメになってその上、命を……。
そこまで考えた時、教会で起こったことが断片的に脳裏に蘇った。
銀の燭台、クリスタルのデキャンタ、燃えるような深紅の瞳、唇から突きだした牙……。
温かくて気持ちいい。
物凄くフカフカと心地よくて、眼を開けたくない。
多分……ベッドだ。
でも私のベッドじゃないのは分かる。
だってこんなに寝心地良くないし、匂いだって違うもの。
この匂いは……かいだことある。知ってる匂いだ。
爽やかで、だからって柑橘系じゃなくて……嫌いじゃない。
むしろ、好き。
律かな?
いや、律じゃない。律は……匂いがしなかった。
それに、それに律とはもう……ダメになって……ダメになってその上、命を……。
そこまで考えた時、教会で起こったことが断片的に脳裏に蘇った。
銀の燭台、クリスタルのデキャンタ、燃えるような深紅の瞳、唇から突きだした牙……。