GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
vol.1
冷たい月
***
「ああ!私を煩わさないで!来週にはパリに立たないとならないのよ」
デザイナーのママ。
「君はいつもそう言うが、じゃあ一体いつになったら話が出来るんだ!」
弁護士のパパ。
……でた。
また喧嘩かよ。
私は、自宅の一階に降りかけたところで溜め息をつき、再び二階にある自分の部屋へと戻った。
私、松下藍(まつしたあい)18歳。
あともうちょっとで高校生活も終わり。
早く卒業したい。
卒業したらこんな家、出ていってやる。
だって、私の居場所はここじゃない。
「ああ!私を煩わさないで!来週にはパリに立たないとならないのよ」
デザイナーのママ。
「君はいつもそう言うが、じゃあ一体いつになったら話が出来るんだ!」
弁護士のパパ。
……でた。
また喧嘩かよ。
私は、自宅の一階に降りかけたところで溜め息をつき、再び二階にある自分の部屋へと戻った。
私、松下藍(まつしたあい)18歳。
あともうちょっとで高校生活も終わり。
早く卒業したい。
卒業したらこんな家、出ていってやる。
だって、私の居場所はここじゃない。