GREATEST JADE～翡翠の瞳に守られて～

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「そうか。分かった」

案の定、翠狼はアッサリとこう言って再びノートパソコンに視線をおとした。

どうやら彼は全然疑っていないみたいで、私は内心ホッとしながら翠狼の顔を盗み見た。

……週末、マリウスに会い、たとえば、たとえば……もうここに帰ってくることが出来なくなるとしたら私は後悔するだろうか。

……この想いを伝えなかった事を悔やむのだろうか。

向かい合わせに座り、一緒に夕食を食べる日がもう二度とこないとしたら。

キーボードを叩く手を止め、フッと翠狼が私を見た。

そう言えば……人でいるときは瞳の色、真っ黒なんだよね。

綺麗な漆黒。

狼の姿でいるときの、翡翠を思わせる鮮やかな深緑の瞳も……私は好きだったよ。