GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
***

放課後。

「藍」

「律!」

今日は律と図書館に行く予定で、私は校門まで迎えに来てくれた律に駆け寄った。

白い息が弾む。

「藍、会いたかった」

「私も!でもよかったの?律にしたら図書館なんて退屈なんじゃ」

私がそう言うと、律が少し拗ねたように私を睨んだ。

「藍は分かってない」

「え」

「俺は藍となら、どこに行っても嬉しいのに」

律……。

その時、視線を感じて私は辺りを見回した。

校門付近にいた女子達が、律をチラチラと見ている。

「ねえ、あの人誰?!凄くカッコ良くない?!」

「一緒にいるの三年の松下先輩だよ」

「え!あの秀才の?!モデルみたいなイケメンだけど、彼氏なのかな?!だとしたら以外!」
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