GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
……そう言えば以前、クラスの何人かに過去の入試問題の解き方を訊かれたっけ。

……でも、皆がそんな風に誉めてくれていたなんて知らなかった。

……嬉しい。

「大した事じゃないよ。私はたまたま微分積分は得意で」

「プッ!」

「な、なに!」

瀬里がフワフワと笑った。

「顔が真っ赤だよ。それに小さい子みたいな顔してるし!おまけに、なんかリアクションが一臣君にソックリなんだよね」

雪野一臣に……?

意表を突かれて目を見張る私に瀬里は笑いながら続けた。

「最初に一臣君に出会った時ね、凄く怖かったの。ほら一臣君て背が高くてなんか細マッチョというか……顔もハッキリした顔立ちだし、常に不機嫌そうだし」
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