Sweet Hell
lolは、声を出して笑うっていう意味で日本語でいう(笑)のような意味だった。
lilは、littleの略でlil sisterはつまり彼の妹・・・。
妹だったの!?

そう思うと私は彼女をまじまじと見た。
彼女も彼と同じように嬉しそうに笑顔で写真に写っていた。
確かに少し彼に似ているし、幼さもある、
切れ長の美人さんに思えた。

「妹なのに肩に腕を置くんだー。さすがアメリカ」
そう呟きながらまたまじまじと彼女の顔を眺めた。
「でも、彼女、少し誰かに似ている気がする。誰だろう。」

そう思っていると彼からまたメッセージが届いた。

”誤解は解けた?本当に君だけを愛してるよ”

そう言われて嬉しくなり、ホッとしている自分に戸惑いを感じた。

”あなたの妹、綺麗だね”

だからこの気持ちを彼に伝える気になれなかった。

”ありがとう。でも君の方が綺麗だよ”

「君、君って・・・。
私のこと好きなら名前で呼んでよ。」

思わず口に出た言葉。
なんだろう、急に欲張りになったみたいに
こんなこと思うなんて。
でも、名前を呼んでもらえないのは
普通に寂しいと思ったからそう言っただけ。

私は、彼に”私のこと本当に愛してるなら名前で呼んで”と
メッセージを送った。

すると彼から”名前は何?”と聞かれた。

「はぁ!?プロフィールにメープルって書いてあるじゃないの!
何を言ってるのよ!」

彼が私の名前を知らないことに内心がっかりしたが
それをおくびに出さないように彼にメッセージを送った。
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